多世代が気軽に集まれる「たまり場」を市民発でつくる

小金井市にある地域の寄り合い所「また明日」を視察しました。高齢者も子どもも一緒に朝の会。「おはようございます」とみんなでごあいさつ。各自が今日やりたいことを発表します。
小金井市にある地域の寄り合い所「また明日」を視察しました。高齢者も子どもも一緒に朝の会。「おはようございます」とみんなでごあいさつ。各自が今日やりたいことを発表します。
シリーズで国分寺・生活者ネットワークの政策をご紹介していきます。今回は「たまり場」についてです。*記事は国分寺・生活者ネットワークのレポートに詳しく掲載されています。あわせてご覧ください。

国分寺市の特徴として、ほかの地域から転入されてくる若い子育て中の方々が多いこと、高齢者だけの世代、多世代が一緒に住んでいるけれど日中は高齢者だけという世代も多くなっていることがあげられます。このように、さまざまな世代、暮らし方をされている方々が混在しているのが「地域」です。しかし、行政は、「高齢者は介護保険と生きがい通所事業」、「働いている保護者へは保育園、学童保育・・・」、「障がい者へは・・・」というように、すべて縦割りの分野別ですすんでいるのが実態です。「地域」を意識した施策はすすんでいません。

市民に出向く行政を
生活者ネットワークでは、「地域」を意識した政策が必要と訴えてきました。しかし、行政は「国の制度があるから」、「地域住民の自主性で」などという理由で、地域が抱えている課題解決を積極的に行ってきていません。自分が住んでいる地域を見渡してみれば、多世代が住んでいることがわかるはずです。
無縁社会という言葉がマスコミに登場していますが、であればこそ、孤立しない、させない、しくみ=「たまり場」の創出が必要と私たちは考えます。

私もできるかも・・・から出発
高齢者、子ども、障がい者が抱える課題解決には、専門性が必要であり、しっかりと対応できなければなりません。しかし、リタイアされた方、65歳以上の方々でもお元気な方が圧倒的に多い昨今、「何かできることはないかしら」と思っている方々も多いと思います。その力を大いに発揮してもらい、やがて、立場が変われば利用者になるという「循環」もできるのではないでしょうか?

だからたまり場への支援策を
市民が自発的に行うことが第一ですが、行政にその施策がなければ、「好きな市民が勝手にやっている」ことになってしまいます。
たとえば、老夫婦がお二人で住んでいるとしたら、市はその一部を借りるという財政的な支援を行い、子どもたちや大人も気軽に立ち寄れる心地よい居場所でミニデイサービスを、NPOに委託する・・・。こんな発想が必要ですね。

人と物の資源の循環が地域の力。今こそ、市民力に行政が目を向けるときです。

皆様のご意見をお待ちしています。