要望書③を提出「新型コロナウイルス感染症に係る対応について」
新型コロナウイルス感染症に係る対応について、以下の要望書③を4月14日に提出しました。
【質問・要望事項】
1. 子どもへの適切な情報提供と心のケアについて
小・中学校の休校期間の延長による学習の遅れや再開時に学校生活に上手く順応できるか、コロナウイルス感染症についてどのような事に注意すべきかなど、様々な不安を感じている子どもがいます。子どもへの適切な情報提供と、丁寧な説明を行ってください。また、アンケートや電話でのヒアリング等を通じて、子どもたちの不安や心配事を丁寧聞き取り、心のケアも含めた対策を講じてください。
家庭以外の居場所が必要な子どもに対しては、居場所の確保や訪問支援も含めて個別に対応を行ってください。
2. 学童保育所について
新学期から予定されていた登校日が緊急事態宣言を受けて中止になったことで、学童保育所を利用する子どもたちの場の分散ができなくなり、学童保育所での長時間にわたる保育が継続されています。指定管理者が運営する学童保育所や民設学童保育所も含めて、各事業者から現在の状況や困っていること等を聞き取り、必要な対策をとってください。また、現在どの位の割合の利用があるのかも含めて、各学童保育所の現状を教えてください。
3. 小・中学校での学習支援について
休校期間の延長に伴い、子どもたちの教育や経験の格差を生まない配慮が必要です。現在は家庭学習による課題学習とあわせて、自習用にオンライン教材等の情報提供が行われていますが、自己学習が難しい子どもや、オンライン教材等へのアクセスが難しい家庭もあります。子どもの学びの支援について、具体的にどのように検討され、取り組まれていますか?
4. 就学援助における給食費の対応について
臨時休校の長期化により、生活保護世帯、就学援助利用世帯など、通常であれば実費負担なく子どもたちが昼食を食べることができていた家庭にとっては、休校中の昼食費は大きな経済的負担となります。市では、臨時休校に伴い、小・中学校の3月分の給食費が4月下旬に返金されるとのことです。就学援助利用世帯への対応は、三季休業中と同様の扱いとのことですが、生活保護世帯、就学援助利用世帯は、それぞれどのような対応になるのでしょうか?三鷹市では3月末に、生活保護世帯と、就学援助利用世帯に対して、返金分と同額が振り込まれています。国分寺市もこのような対応を行うべきと考えますが、市の対応を教えてください。また、別の形での経済的支援について検討されているようでしたら教えてください。
5. 生活困窮者支援について
4月20日から行われる住宅確保給付金の対象拡大にむけ、4月7日付の事務連絡通知「住居確保給付金の支給対象の拡大に係る生活困窮者自立支援法施行規則の改正予定について」を全庁的に共有し、必要な方が申請をためらうことがないよう各部署で生活困窮者を把握した際に、生活福祉課や自立相談支援事業の窓口である「自立生活サポートセンターこくぶんじ」に丁寧に相談者をつなぐ取り組みをお願いします。また、SNS等も活用し、支援制度の周知と相談支援の充実をお願いします。
一度に多くの方からの申請や問い合わせがあることも想定されます。速やかに各種申請手続きが行われるように、窓口での申請・相談体制の強化に加え、電話やメール等も活用して、各種申請手続きにかかわる支援体制の整備をお願いします。
国や都の制度の狭間に置かれている人の支援策について、国や都に対して更なる支援の拡充を求めることとあわせて、市独自の支援策の検討をお願いします。
6. DV・児童虐待防止と支援策について
DV・児童虐待防止策について、3月30日に、特定非営利活動法人 全国女性シェルターネットより「新型コロナウイルス対策状況下における DV・児童虐待防止に関する要望書」が出されました。その中では、自宅待機や小・中学校の休校期間の延長に伴い、家族の在宅時間が増えたことに加えて、経済状況の悪化等への不安やストレスにより、家庭内でのDVや児童虐待が増えていることが指摘されています。このことからも、4月3日付事務連絡通知「新型コロナウイルス感染症への対応に係るDV被害者に対する適切な支援について」に基づき、十分な配慮のもと、適切に支援を行っていただくようお願いします。特に、避難を求めて来た人に対しては、直ちに一時保護につながるよう支援につなぐ体制の連携をはかり、命にかかわる事態を防いでください。
市の対応方針では、相談業務に関しては、原則として対面での対応は中止とし、電話による対応に切り替えるとのことですが、家庭に常時家族がいることで電話での相談が難しくなる事例も報告されています。電話での相談が難しい方への対応として、状況に応じた対面相談の実施や、メールやSNS等を活用した相談体制を整備するとともに、相談事業は継続していることを周知してください。
一時給付金などが導入される場合、住民票を移さないまま、DV を理由に家を出ている配偶者や子どもには行き渡らない危険性があります。本来ならば個人単位で救済されるべきですが、世帯単位での給付を行う場合でも、DV 被害者に対しては特別な措置を行う等の配慮をお願いします。
7. 外国人や障がいのある人等への分かりやすい情報提供について
外国人や障がいのある人、インターネットなどへのアクセスが難しい人に対しての情報提供はどのように行われていますか?本人からの申請に基づく支援内容については、支援団体等とも連携し、対象者一人ひとりに情報が届くよう、分かりやすい説明と申請手続きの支援も含めた丁寧な対応をお願いします。
8. 医療体制について
医療機関のひっ迫した状況が連日報道され、医療の現場や感染症の専門家からも様々な訴えや提案がなされています。感染症指定医療機関など普段から感染対策の訓練が行われている病院以外でも新型コロナウイルス感染症の診療をするなど、特定の医療機関だけに負荷がかからないように、地域の医療との連携が必要とのことです。市内の診療所でも感染の可能性のある人が来られることから、感染対策や発熱外来の設置等について、医師会と協議していることやお考えがありましたら教えてください。
9. 総務省研修所の活用について
都は感染者の急増に備えて、入院している軽症の人や症状のない人が一時的に滞在できる宿泊施設としてホテルを借り上げ移送を始めています。市としても、今後も感染拡大が続くことを想定し、あるいは、生活困窮者の住宅確保のため、いざという時には総務省の研修所を使用させていただけるよう、今から総務省と話し合っておくことも必要と考えます。いかがでしょうか。
10. 対策本部の記録について
対策本部の議事録は作成されているのでしょうか?政府は3月10日に、新型コロナウイルス感染症に係る事態について、行政文書の管理における「歴史的緊急事態」に該当するものとし、記録・保存を行うことが義務付けられました。国分寺市でも、様々な意思決定の経過を検証できるように、議事録を作成し、会議資料とともに公文書として保存・公開してください。
国分寺・生活者ネットワーク
高瀬 かおる
岩永 康代