年に一度の日曜議会~小坂まさ代が代表質問に登壇しました~

2月26日(日)、国分市議会で年に一度の日曜議会が開催され、令和5年度の市長の市政方針に対して、各会派から代表質問が行われました。
国分寺・生活者ネットワークは、小坂まさ代が登壇しました。


無会派(国分寺・生活者ネットワーク)を代表しまして、質問をいたします。40分の持ち時間となります。これまでの質疑と幾つか重なるところもあるかと思います が、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、3年にも及ぶ新型コロナウイルス感染症ですが、政府は感染症法上の2類相当から、季節性インフルエンザなどと同じ5類に5月8日から移行することを決めました。感染症対策には引き続き留意しつつも制限が緩和されることに歓迎する声がある一方で、特に御高齢の方からは不安の声も寄せられています。また、物価や燃料費の高騰が続き、暮らしや事業を圧迫し、 市民生活への影響は計り知れません。さらに世界で起こっている戦争や紛争、また、気候危機など地球規模での課題も山積しています。 このような社会情勢や経済状況の中でも、人とつながり、自分自身の身の回りから少しでも変えていこうという市民の活動が本市のあちこちで生まれていることは明るい光です。日々の活 動を取り戻すとともに、こうした市民の思いや力を信じ、協働のまちづくりを推進することが重要と考えます。

そこでお伺いをいたします。本市のまちづくりにおいて重要な指針となる国分寺市総合ビジ ョンですが、施政方針の中で、第2次国分寺市総合ビジョン策定について述べられています。本市の総合ビジョンは、基本構想である国分寺市ビジョンと具体的な取組から成る国分寺市ビジ ョン実行計画から構成されており、まちづくりの方向性を定める最上位計画です。この策定について、急速な社会状況の変化を的確に捉えつつ、市民と共に未来のまちの姿を描くとありますが、 コロナ禍を経た社会状況の大きな変化を市としてどのように捉えているのか、また、実際にどのように市民と共に進めていかれるのでしょうか、見解を伺います。

市民と共にという姿勢は市政運営の原点として念頭に置くとも述べられています。本市の最高規範である国分寺市自治基本条例の第4条 には「市民は年齢、性別にかかわりなく、自らの意思を市政に反映させるため、参加の権利を有 します」とあります。子どもから御高齢の方まで、様々な方の意見が反映されるような進め方を 工夫し、ビジョンをつくり上げることを要望します。

続きまして、10ページにあります恒久平和の実現に向けた施策について、お伺いをいたします。 非核平和都市宣言をしている本市は、平和首長会議にも加盟し、平和についての発信をしてい ますが、さらなる平和振興に向け、昨年、東京都多摩地域平和ネットワーク会議を設立したとのことです。この活動については、先ほど多摩26市で情報交換、共有をしていくとの御答弁がありました。また、原爆や東京大空襲についてなど、戦争の悲惨さや非人間性を語り継ぐことはとても大切です。さらに、平和の学びが子どもたちにとって過去や海外の戦争のことだけではなく、 今の自分にとっての平和とは何か、身近に起こり得る暴力や人権侵害などに関してどうするべ きか、子どもと大人が共に考えることも重要だと考えます。また、日頃から違いを認め合い、全ての命を大切に考える視点も重要なのではないでしょうか。市長の見解を伺います。
年明けには「新しい戦前」という言葉もテ レビから聞こえてきました。戦争に向かうような動きに対しては、率先して反対の意を表明し、 基礎自治体から平和を強く訴えていくべきと求め、次の質問に移ります。

ここからは、子どもに係る質問を幾つかさせていただきます。
まず4ページ、子ども家庭センターについて伺います。 本市では現在、泉町にあります、いずみプラザの子育て世代包括支援センター、また光町の子育て相談室の子ども家庭支援センターぶんちっち、戸倉の児童発達センターつくしんぼ、ひかりプラザにあります学校指導課の教育相談室と、幾つもの子どもに関する相談窓口が設けられて いますが、子どもの年齢や発育に応じて、また、その内容によって相談場所が分散しており、子育て中の方から、どこに行ったらよいか分からない、また、相談内容が横断する場合、子どもを連れて、あちらこちらに足を運ぶのが難しいという声も聞かれています。安心して産み育てられるまちとして、妊娠期からの切れ目のない支援のためには、分かりやすく垣根の低い、何でも気 軽に相談できる窓口が必要だと考えます。第2庁舎にできた福祉の総合相談窓口のような、子どもに関する相談を何でも受け止め、寄り添い、適切な専門部署につなぐ子ども相談窓口、子ども 総合相談窓口のような窓口の設置が必要と考えます。 国から児童福祉部門の子ども家庭総合支援拠点と母子保健部門の子育て世代包括支援センタ ー、それぞれの設立の意義や機能は維持した上で、組織を見直し、全ての妊産婦、子育て世帯、 子どもへ一体的に相談支援を行う機能を有する機関として、子ども家庭センターの設置が令和 6年4月以降の努力義務とされ、本市では体制の構築に向けての着実な準備を進めるとありま すが、どのような施設をイメージし、どのような体制を目指していくのか、現在の検討状況と併せて伺います。

今後の支援体制の拡充と、何よりもまず、現在、悩みを抱え、お子さんの預け先を確保したり、 小さなお子さんを連れて、ようやく足を運べ、相談に来られた方が安心できるような、相談してよかったと、少し元気になって、また明日から頑張ろうと思えるような、それぞれの窓口でのより丁寧な対応を求め、次の質問に移ります。

11ページ、ヤングケアラー・コーディネーターの新規配置について、お伺いをいたします。 近年、社会問題となっているヤングケアラー、生活者ネットワークでは、平成29年より、このヤングケアラーの問題について、実態調査や周知、支援を求めてきました。令和4年度は講演会 や支援者の検討会など様々な取組が行われてきましたが、今回配置されるヤングケアラー・コー ディネーターとは、具体的にはどのような役割で、どのような支援を行っていくのでしょうか。 ヤングケアラーは、ふだんの様子だけでは見極めることが難しく、本人も自覚がないことが多いものです。急に遅刻や忘れ物が増え始めたなど、状況の変化を見逃さないよう、特に学校との 連携が重要になると考えますが、教育と福祉の難しい連携を、市としてどのように進めていかれ るのでしょうか。 また、誰一人取り残さない支援のためには、本市の児童・生徒に対する実態把握のための調査 が必要と考えます。見解をお聞かせください。

国では、外国籍ヤングケアラー支援強化の新事業が始まるとの報道がありました。外国籍で日本語が苦手な親の通訳を子どもが担わなくてもよいよう、役所や病院に親が行く際に、通訳の専門職を同行させる新事業を始めるとのことです。こうした新事業が本市に必要かどうかを判断するためにも、実態把握調査が必要だと考えます。引き続き御検討をお願いいたします。

続きまして、14ページ、国分寺市子ども若者・子育ていきいき計画策定について、お伺いをいたします。 本市の子育てや若者に関する施策について、具体的な方向性を示した大変重要な計画であると認識をしております。令和7年度から実施される次期計画の計画策定を令和5年度より着手 するとのことです。施政方針では、計画の対象となる子ども、若者、その保護者等の意向を丁寧 に伺いとあります。子どもの意見を積極的に聞いていただきたい。そのためには学校で配布され ているタブレットを利用したオンライン・アンケート、また、アウトリーチ型で児童館や学童保 育所などでの聞き取りなど、子どもに対する聞き方の工夫を求めます。 また、言語化が難しい年代の代弁者として、子どもアドボカシーの視点を持った有識者の意見 も取り入れるべきと考えます。見解を伺います。

令和3年12月21日の閣議決定、こども政策の新たな推進体制に関する基本方針によれば、子ど も真ん中社会を目指すこども家庭庁の基本姿勢として、子どもの声に耳を傾けることは子ども を大切にする第一歩である。子どもの最善の利益を実現する観点から、子どもや若者の意見が年 齢や発達の程度に応じて積極的かつ適切に子ども政策等に反映されるよう取り組むとあります。 ぜひ率先して、本市の子ども、若者たちの声を聞き、施策に生かしていっていただきたいと要望 をいたします。

続きまして、15ページ、児童発達支援センター開設について、お伺いをいたします。 令和6年度中の児童発達支援センター開設に当たり、こどもの発達センターつくしんぼの施 設改修の設計が行われるとのことです。令和6年度より、相談支援部門のアウトソーシングをす るということですが、これまで市が丁寧に担ってきた相談支援だけに、不安を訴える利用者の方 も多くいます。午前中の質疑では、支援強化のための民間との連携という御答弁もありましたが、一人一人、個性と特性を持った子どもたちの発達や成長を、市として、どのようにしっかりと支 えていくのか、改めてお聞かせください。

繰り返しになりますが、今日、不安を抱えている利用者の方もいらっ しゃいます。利用者や関係団体の方との繰り返し話し合う場を設定し、共によりよい施設をつく り上げる姿勢で臨んでいただけますよう求めておきます。

続きまして、13ページ地域生活支援拠点の機能の強化と充実について、お伺いをいたします。 障害福祉施策について、市内のグループホーム1か所を新たに地域生活支援拠点として位置づけ、数週間から数か月のミドルステイを実施するとのことです。障害のある方の親亡き後の不安については、これまでにも多くの声が寄せられています。親元からの自立がどういうものなの かを体験できる場として、ショートステイとグループホームの中間にある重要な取組と考えますが、実施に至った背景や事業の目指す方向について、お伺いをいたします。

続きまして、17ページの防災対策について、お伺いをいたします。 今月6日に発生したトルコ南部のシリア国境付近で起きた大地震では、これまでに犠牲者が 合わせて5万人を超えているということです。被災地の一刻も早い復旧を祈念するとともに、同じ地震国でもあり、とても他人事とは思えません。 そこで、本市の防災対策についてですが、国分寺市地域防災計画などの見直しに着手するとい うことです。2022年に東京都の新たな被害想定が示されましたが、どのような観点で見直しを行 うのか、お伺いいたします。 また、大規模災害時に被災状況を早期に把握し、迅速な災害対応につなげるために、ドローンを導入するとのことです。道路や家屋の倒壊状況や火災発生などを早期に発見する効果的な方 法だと考えますが、実際に被災が判明した場合には、直ちに消防や医師会等と連携した対応が必要です。関係機関との連携体制を強化する必要があると考えますが、見解を伺います。

災害時に市民の命を守ることは基礎自治体としての大きな責務と考えます。災害発生時の混乱時に正確な情報を関係機関や市民と共有することが重要と考えます。引き続き体制の強化を 要望して、次の質問に移ります。

19ページ、緑と水の保全について、お伺いをいたします。 本市の大きな財産である豊かな緑と水、国分寺市緑の基本計画の中の基本方針でも、6つの基 本方針の1番に、緑と水環境の保全・活用がうたわれています。水については、先月、新聞やテ レビで、有機フッ素化合物による多摩地域の水質汚染について報道されたことで、現在、市民の 不安が高まっています。東京都が汚染によって取水を停止した井戸は、7市11の浄水施設の34本 に上るとのことです。 昨年、多摩地域の市民団体が行った血液調査では、国による調査の平均値の3倍余りの血中濃 度の有機フッ素化合物が検出され、将来の健康への影響が懸念される数値が出たということで す。自然には分解されない有機フッ素化合物は、除去しない限り汚染が拡大をいたします。施政方針の中では、良好な緑・水の環境を整備していくとありますが、市民の安心・安全を守る責任 のある基礎自治体として、原因の究明や除去するための対策を東京都や国に強く求めるべきだ と考えます。見解を伺います。
本市では、むかしの井戸の有機フッ素化合物調査も行っています。既に先ほど、今後も継続し ていくとの御答弁がありましたが、改めて私からも定期的な調査の継続を求めておきたいと思 います。

続きまして、インクルーシブな公園について、お伺いをいたします。 障害のある子もない子も一緒に遊べるインクルーシブな公園については、生活者ネットワー クとしても提案をし続けてきたことで、市内にできることは、とても歓迎すべき取組です。令和 4年度の施政方針でも述べられ、子育て世代の期待が高かった事業です。適地の確保とあります が、現在の状況についてお伺いをいたします。 また、新しい公園を整備するにとどまらず、市内の公園を障害の有無だけではなく、それぞれ の違いを超えて集まれるような場所にするために、今、既にある公園の遊具入替えなどの際に、 誰でもが遊べるインクルーシブな環境に整えていく視点も必要だと考えます。見解を伺います。

整備の場所が変更になったとしても、(仮称)西元町一丁目公園整備検討委員会のような政策 や協働、人権、障害、福祉、児童、史跡、まちづくり、それぞれの担当者で組織される、庁内を 横断した取組を継続して進めていっていただきたい。また、改めて、その場所に合った、子ども も含め、市民の意見を収集できるようなワークショップや市民懇談会の開催を要望して、次の質 問に移ります。

22ページ、プラスチック廃棄物の一括収集と資源化について、お伺いをいたします。 プラスチック廃棄物の減量及び再利用については、海洋汚染や温室効果ガス削減の観点から も、世界中で取り組むべき喫緊の課題だという認識は市民の間にも広がっています。令和6年度 から、容器包装プラスチックに製品プラスチックを合わせた、新たに(仮称)プラスチック廃棄 物として、指定収集袋による一括収集を開始するということですが、市内でもプラスチック素材 のスプーンなどの使用を減らしたり、使い捨てのプラスチック容器を使わない店舗も徐々に増 えてきています。そのような取組を周知するとともに、リサイクル協力店の拡充や自主回収品目 の拡大など依頼するなど、市民がプラスチック廃棄物の減量や分別に取り組みやすい環境を事 業者と共に広げることが重要だと考えます。 また、一括収集したものが、どのように再商品化されていくのか、また、それに伴う経費が、 これまでとどのように違ってくるのか、分かりやすい市民への情報提供が必要と考えます。見解 を伺います。

続きまして、24ページ、デジタル人材の確保について、お伺いをいたします。 専門の職員を市で採用する方針は評価をいたします。外部委託ではなく、職員として、信頼の 下に管理できる体制で当たるべきと考えます。このデジタル人材、具体的にどういった活用を考 えているのでしょうか、見解を伺います。

職員の人材育成について、女性職員のキャリア形成と昇進意欲の向上についてもお伺いをい たします。 女性職員個々人の意欲向上には、家事、育児、介護などを担いながら仕事をしなければならな い社会的な現状に課題があると考えます。女性だけではなく、男性も含めた働き方の見直しや意 識改革も必要と考えますが、見解を伺います。